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世代交代

研究に終わりはありません
永遠に続きます
しかし、人の命は有限なのでいつかは研究をやめる必要があります
そしてだれかがその跡を継ぐ、「世代交代」をします

そのタイミングとして日本は「定年」を設けています
国公立大学なら65歳です
一方、アメリカには定年はありません
「永久在職権(tenure)」を取得すればいつまででも研究を続けられます
ゆえにHarvard大のE. J. Corey(1928年生まれ)といった一流研究者はいまだに研究を続けています

どちらの制度が宵の可の判断は難しいものです
定年制度は世代交代を一定間隔ではかることで新風を定期的に吹き込むことができます
一方、優秀な研究者の研究活動を
「限られた時間」で縛ることになります

しかし日本でも、例外は多少存在します
野依良治氏は名古屋大学の特別教授として研究活動を行っていますし
向山光昭氏も80歳を超えた今でも現役で論文を出しています
しかし、アメリカに比べればかなり限られた例でしょう


さて、2010年3月、日本を代表する有機化学者の一人が定年を迎えます
「柴崎正勝」
東京大学薬学系研究科の教授です
氏は反応開発を基盤として全合成、創薬と多方面に研究を展開されています

氏の後は同研究室の
准教授、「金井求」が次ぐと思われます(まだ何があるかわからないので曖昧さを残しています)
金井氏の代表的な業績としては
最近ではTamifluの全合成があります
第一世代
De Novo Synthesis of Tamiflu via a Catalytic Asymmetric Ring-Opening of meso-Aziridines with TMSN3
(J. Am. Chem. Soc,2006,6312)
はCoreyらとほぼ同時に完成したことで話題になりました
また第4世代の
A Synthesis of Tamiflu by Using a Barium-Catalyzed Asymmetric Diels-Alder-Type Reaction
(Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 1070)
は糖由来のリガンドを使ったDiels-Alder反応がかぎ反応になっています
氏はこのときつかったような天然物、あるいは天然物に近い化合物を使った反応を開発だけではなく
柴崎氏と同じように全合成、創薬と多方面に研究を展開するようです


柴崎氏は、きわめて懐の深い研究者で、
日本の有機化学者の多くが「尊敬」している人だと思います
東京大学はその後継者に
1967年生まれという若い金井氏を起用することにしました
前任者が偉大なだけに周りから非常に期待されている思いますが、
それに答えてくれると(すくなくとも僕は)確信しています

同研究科は2007年に就任した井上将行氏と今回の人事で
有機化学系研究室の「世代交代」がすすんでいます
(次は福山透氏??)
数年後にはこれらの研究室から新しい化学がはっきりと論文という形になってでてくるはずです

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テーマ : 化学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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No title

確かに、東大薬の教授陣は一気に若くなりますね。
とても楽しみです。

Re: No title

ただ若くなるだけではなく
たとえばBaranのような
「おもしろい化学」が
生まれるのを非常に楽しみにしています

No title

野依先生ってまだ研究やっていますか?

Re: No title

研究室がありますよ
http://noy.chem.nagoya-u.ac.jp/noy_j/Top.html

どこまで指揮をしているかはわからないですが。。
一応名前の入った論文も出ていますので
(名義だけでなければ)ある程度は関わっていると思います
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