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MSを添加するだけで立体が逆転

Orthogonal Enantioselectivity Approaches Using Homogeneous and Heterogeneous Catalyst Systems: Friedel-Crafts Alkylation of Indole
(Angew, 2010, ASAP)
DOI: 10.1002/anie.201001484


天然物であるbrucineの誘導体をリガンドに使った反応です

0602.jpg

MS4Aを入れるか入れないかで立体が逆転します(全く同じ基質、Cu、Ligand)
この理由についても考察されています(こんなのでいいのかという疑問は残りますが)
反応性が悪いためか?MSを入れている方は温度を室温に上げており、(たぶんそのために)eeが低下しています

天然物系を不斉源に使う場合の問題点は、逆の立体が作れない(値段が高い)ということです
例えば、フェニルアラニンは天然物L体だと25g\2600
しかしD体だと5g\2800と値段は約5倍にも跳ね上がります(値段はTCIより)
今回のようにMSを入れるだけで逆の立体がとれれば安く目的物が得られます
また、触媒の合成も1つで済むため、マンパワーの観点から考えても有益です

一方、BINOLなどの非天然の不斉源はR,Sでほとんど値段の差はありません(BINOL,R,Sどちらも5g \12000)
そのため、この論文のような逆転現象を見つけても、片方の条件ではeeが低いので
「逆の立体の触媒を使った方がいい」ということになってしまいます

同じ立体の逆転現象でも持つ価値は大きく異なります



ちなみにbrucineは劇物指定です
人間に対する毒性はきちんとした情報がないらしいです(参考LD50 (rats, oral) 1 mg/kg)
この誘導体は安全なのでしょうか?
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テーマ : 化学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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