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堺の化学工場で爆発

産経ニュースより抜粋
 21日午後、堺市の化学工場「NIケミテック」の研究室で爆発があった
1人が全身やけどで重体、2人が顔などにけが
3人は当時、樹脂添加剤を開発するため、粉状の薬品を調合していた



化学の反応は熱の出入りを伴います

だれでも簡単にわかるのは中和熱でしょう
有機化学者ならGrignardの生成で出る熱あたりでしょうか

これらの反応は発熱反応です
そのため、反応が進むにつれて系内の温度は上がります
温度が上昇すればその分反応性は一般に上がります
そのため、さらに発熱反応が(より速い速度で)進行します

これが続けば爆発することだってあります
研究者はその危険性を十分理解しています
だから、例えば中和反応では氷で冷やしながらやるといった安全策をとります

工場の場合、こういった反応の特性を理解していない人が操作する場合があります
そのため、工場で爆発したといったニュースが報道されます
この場合、いつかは起こる、起こるべくして起きた事故だといえます

しかし、
今回の爆発は研究室での事故です
研究室ですからおそらく、事故を起こした人はこの反応について理解していたと思います
実際、「反応の温度を上げ過ぎた」と原因について話したという記事もありました
人間ですからミスは必ずします
これを防ぐには確認と観察しかありません
危険な(爆発する恐れのある)反応だから、
装置の組み立てがきちんとできているか
設定温度はあっているか
といた点をいつも以上に確認し
反応を開始したら、じっくり(特に反応初期段階を)観察することだと思います
なにかおかしな兆候があればすぐに反応を止めることです


安全第一、命を大事に
研究をうまくいかせること以上に重要なことです
それでも一人ではミスが出ます
だから、周りの人に危険な反応をやることを知らせておくことも大事だと思います
二人、三人でチェックすれば事故はかなり防げると思います
そのためには反応をきちんと理解することです
知らせるためには理解が必要です(わからなければ、先生、上司、先輩、後輩だれでもいいのでわかる人に聞きましょう)

フラスコを派手に割った程度の事故なら笑い話でしょうが
ドラフトを一つ吹き飛ばしたでは(どちらも自身に怪我はないかもしれませんがこちらは)笑い話にもなりませんよ

-----------------------------------------------------------------------------------
(2010/9/1追加)

以前に責任者の人の話を聞いたことがあります
何かおかしな状況が少しでもあった(報告された)ら
「すぐに停止を指示した」
と話していました
時間や金銭の面でロスがでますが
事故を起こすよりも遙かに良いということです

結果的にこのような指示をしたことでロスは出た
(事故はもちろん起きなかった)
でもこの判断をしたことは
自信を持って正しかったといえると話していました

何か異変を感じたら
立ち止まる勇気も必要だと思います

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テーマ : 化学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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No title

私の知り合いで、爆発性化合物と知らずに大量合成していて、爆発させた人がいます。
大学の先生なども、爆発性化合物と知らずに合成を指示する人がいます。

自分が行おうとする実験、化合物についての、しっかりした事前の調査も必要ですね。

Re: No title

やはり扱ったことのない化合物に関しての知識は
先生といえども常識程度だと考えるべきでしょうね
また、少量だと問題ない物でも大量だと発熱量などの問題から危険性が大幅に上がる物もあります
スケールの問題はなかなか単純ではありません


参考論文にcaution!がきちんと書いてあればいいですが
(今の論文はあまりそういった実験上の注意に相当する項目はありませんが)
ないから安全という訳ではありません

参考論文とまったく同じ実験であればおそらく問題ないでしょうが
自分のスケール、温度、(手にしている基質の性質)が違えば
危険性も異なります

だから、
やったことのない実験はすべてドラフト内部でするべきでしょう
ドラフト一つ吹き飛ばしたとしても人身事故よりはましです

あと
クエンチも反応だ
とボスはよく言っています
反応開始時点はよく注意していますが、クエンチは油断しがちです

No title

ちょっと気になったので…

>工場の場合、こういった反応の特性を理解していない人が操作する場合があります

⇒普通?の化学会社であれば、こういうケースはほとんど無いと思います。化学工場は事故が起きれば操業停止になる場合があるので、無知の状態で作業にあたらせることは自殺行為ですから。
ラボやパイロットで安全性を含めてプロセスを最適化し、それらを工場に技術移管、その際にオペレーターへの教育(それこそ反応の特性、使用試薬の危険性・MSDS、有事の際の対処法、所謂リスクアセスメント)も充分に行うというのがだいたいの流れかと。

化学工場では、それぞれに皆専門というか担当があり、チームで動いていることが多いので、反応の特性うんぬんよりも、コミュニケーション不足や連携ミス、思い込み(相方がやってくれているだろう、とか)による事故が多いと思います。研究室では個人で動くことが多く、複数人で何かやるときは慣れていないので、気をつけないといけませんね。

以上、長文すいません。

Re: No title

反応の特性を理解していない人が操作するというよりは
手間や時間のために、安全性を軽視してしまうことがありますの方が良かったですね
例としてはJCOでしょうか
(参考:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E6%9D%91JCO%E8%87%A8%E7%95%8C%E4%BA%8B%E6%95%85
極端ではありますが・・


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